愛着障害は簡単には診断されません|子どもの行動を決めつけない療育の考え方

愛着障害は簡単には診断されません|子どもの行動を決めつけない療育の考え方

「園の先生から『愛着に課題があるかもしれません』と言われて不安になった。」

「インターネットで調べたら、うちの子が愛着障害に当てはまるような気がする。」

このようなご相談をいただくことがあります。
子どもの行動が気になると、「愛着障害ではないか」と心配になるのは自然なことです。

しかし、愛着障害は、子どもの行動だけを見て簡単に診断されるものではありません。
また、「保護者から離れられない」「人見知りをしない」「先生の気を引こうとする」といった行動だけで、愛着障害だと判断することもできません。

子どもの行動には、発達の特徴や不安、言葉で伝えることの難しさ、感覚の違いなど、さまざまな理由があります。
大切なのは、診断名を探すことではなく、

「この子は、何に困っているのだろう?」

という視点で考えることです。

愛着障害は、めったに診断されるものではありません

最近では、「愛着障害」という言葉を耳にする機会が増えました。
しかし、本来の愛着障害は、医学的に決められた診断名です。
そして、その診断はとても慎重に行われます。

例えば、

■小さい頃から必要なお世話を十分に受けられなかった
■安心して頼れる大人が何度も変わってしまった
■安定した大人との関わりを持つことが、とても難しい環境で育った

このような特別な背景があるかどうかも含めて、医師が総合的に判断します。

つまり、

■人見知りをしない
■甘えが強い
■先生にべったり
■大人を困らせる
■保護者から離れられない

こうした姿だけで、「愛着障害ですね」と診断されることはありません。

だからこそ、インターネットの記事やSNSの情報だけで判断したり、子どもの一つの行動だけを見て決めつけたりすることは避ける必要があります。

「愛着が気になる」と「愛着障害」は違います

人との関わり方に心配がある子どもは少なくありません。

例えば、

■大人に助けを求めることが苦手
■先生から離れたがらない
■初めて会った人にも近づいていく
■友達との距離が近すぎる
■気持ちをうまく伝えられない

このような姿が見られることがあります。
こうした様子を見て、

「安心できる関わりがもっと必要かもしれない」

と考えることはあります。
しかし、それだけで愛着障害とは言えません。

人との関わりが苦手な子どもが、みんな愛着障害というわけではないのです。

子どもの行動には、必ず理由があります

同じように見える行動でも、理由は子どもによって違います。

発達の特徴が、愛着の問題に見えることもあります

自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症など、発達に特徴がある子どもには、次のような姿が見られることがあります。

■目が合いにくい
■一人で遊ぶことが多い
■人との距離が近すぎたり、遠すぎたりする
■気持ちの切り替えが難しい
■助けを求めることが苦手
■特定の人や物に強くこだわる

こうした姿は、愛着の問題と似て見えることがあります。
見た目だけでは、愛着の問題と似て見えることもあります。

だからこそ、専門家は行動だけでは判断しません。

発達の特徴、生活環境、これまでの成長、家庭での様子などを、総合的に見て考えます。

結いの虹では「困った行動」より「困りごと」を大切にしています

大阪市住吉区・住之江区・阿倍野区で児童発達支援・放課後等デイサービスを運営する個別療育センター結いの虹にも、

「愛着障害ではないでしょうか?」

というご相談をいただくことがあります。
しかし、私たちは最初から行動や診断名だけで子どもを見ることはありません。
私たちが大切にしているのは、

「この子は何に困っているのだろう?」

という視点です。

例えば、

■終わりが分からず不安になっているのかもしれない
■助けてと言う方法が分からないのかもしれない
■人と遊びたいけれど遊び方が分からないのかもしれない
■感覚のつらさがあるのかもしれない

一つの行動にも、いくつもの理由が考えられます。

だから私たちは、

「困った行動」

だけを見るのではなく、
その行動が起きた理由を一緒に探すことを大切にしています。

「できないこと」だけではなく、「できること」に目を向けます

結いの虹では、
JASPERやTEACCHなど、科学的な根拠に基づいた療育を取り入れています。

これらに共通しているのは、
子どもの問題行動だけを見るのではなく、その子の興味や強みを大切にすることです。

例えば、

「先生を何度も呼ぶ」

という行動も、

「人と関わりたい」

という気持ちの表れかもしれません。

「一人遊びばかり」

と思っていても、
好きな遊びの中では、大人と目が合ったり、一緒に笑ったりする場面があるかもしれません。

私たちは、そのような小さな「できた」を大切にしています。
子どもの強みを見つけ、その強みを支援につなげることが、成長への近道だと考えています。

保護者を責めることはありません

「愛着障害」という言葉は、ときに保護者を苦しめてしまいます。

「育て方が悪かったのでは…」
「愛情が足りなかったのでは…」

そんなふうに、自分を責めてしまう保護者も少なくありません。
でも、子どもの発達は、保護者だけで決まるものではありません。

■子ども自身の発達の特徴
■言葉の理解
■感覚の違い
■園や学校での関わり
■その日の体調

さまざまなことが重なって、今の行動につながっています。
だからこそ結いの虹では、

保護者を原因として考えるのではなく、
一緒に子どもを理解していくパートナーとして関わることを大切にしています。

「この子は何に困っているのかな?」から支援は始まります

子どもの行動を理解するとき、
私たちは、

「愛着障害かな?」

より先に、

「この子は何に困っているのかな?」

と考えます。

それが、
本当にその子に合った支援につながるからです。
診断名だけでは、支援方法は決まりません。

子どもの好きなこと

得意なこと

安心できる環境

伝わりやすい方法

それらを一つずつ見つけていくことが大切です。

一人で悩まず、ご相談ください

子どもの行動には、必ず理由があります。
でも、その理由は一つではありません。

だからこそ、

「愛着障害だから」
「発達障害だから」

と決めつけるのではなく、

その子自身を知ることが何より大切です。
結いの虹では、お子さんの困りごとだけでなく、

■好きなこと
■得意なこと
■安心できる関わり方
■コミュニケーションの育ち

にも目を向けながら、一人ひとりに合わせた個別療育を行っています。

大阪市住吉区・住之江区・阿倍野区で、お子さんの発達やコミュニケーションについて気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

診断名を見るのではなく、お子さん自身を理解すること。
それが、私たち結いの虹が何より大切にしている療育です。

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よくあるご質問

Q. 人見知りをしないと愛着障害ですか?

いいえ。人見知りをしないだけで愛着障害とは判断できません。性格や発達の特徴、人との距離の取り方など、さまざまな理由が考えられます。

Q. 保護者から離れると泣くのは愛着障害ですか?

多くの子どもに見られる自然な姿です。不安や環境の変化、見通しの持ちにくさなどが理由の場合もあります。

Q. 「試し行動」と言われました。本当に試しているのでしょうか?

そうとは限りません。助けてほしい、見てほしい、不安などを言葉で伝えられず、そのような行動になっていることもあります。

Q. 療育施設で愛着障害と診断できますか?

診断は医師が行います。療育施設では、お子さんの様子を丁寧に観察し、ご家庭と一緒に支援方法を考え、必要に応じて専門機関をご案内します。

Q. 愛着障害は何歳で分かりますか?

医学的な診断は、子どもの発達や養育環境を総合的に確認したうえで行われます。一つの行動だけで判断することはありません。

Q. 愛着障害は親の育て方が原因ですか?

必ずしもそうではありません。医学的な愛着障害は、幼少期の特別な養育環境などが関係する限られた診断です。また、子どもの行動は発達特性や感覚の違い、環境など、さまざまな要因が重なって現れます。

代表 奥野伸一

合同会社ファイブエス

代表 奥野伸一

児童発達支援管理責任者。個別療育センター結いの虹を運営。大阪市(住吉区・住之江区・阿倍野区)で発達に特性のある子どもたちへの個別療育に取り組んでいます。TEACCHプログラムやJASPER、インリアル・アプローチなどのエビデンスに基づいた支援を大切にし、子ども一人ひとりの強みを生かした関わりを重視しています。遊びや日常の関わりの中で「伝えたい」「一緒に楽しみたい」という気持ちを育み、親子が自分らしく笑いあえる時間を増やすことを目指しています。

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